再販売価格の拘束をわかりやすく解説してみた!【経済法その10】

経済法

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再販売価格の拘束の再販売ってどういうことですか?

法上向
法上向

再販売価格拘束をつかむには、商品流通過程をしっかり押さえる必要があるな。

商品は単にメーカーから消費者へ売られるのではなく、メーカー→卸売業者→小売業者→消費者の流れをとることがほとんどだ。

このメーカー→卸売業者の段階で卸売業者→小売業者や小売業者→消費者の価格を拘束するということだね。

なるほどー。たしかに価格をいじるわけですから違法そうですね…。

再販売価格の拘束は、メーカーなど商品を流通させる事業者が、流通過程の中で、販売価格等を拘束することです。

イメージはしやすいので、再販売価格の拘束の問題が出れば大体は「再販売価格の拘束の問題だ!」と気づくことができるでしょう。

再販売価格の拘束のポイント

再販売価格の拘束の典型例をまず押さえましょう。メーカーが卸売業者に対して価格を指示する場面です。

その次に要件を押さえていきます。「拘束」と「正当な理由がないのに」しかありませんので、簡単だと思います。

しかし簡単だからこそ忘れやすい分野です。しっかりと忘れないように「理解」していきましょう!

①再販売価格の拘束の典型場面を押さえる。
②要件「拘束」を理解する。
③要件「正当な理由がないのに」を押さえる。

それではみていきましょう。

再販売価格の拘束とは?

商品の流通過程をつかむ

再販売価格の拘束を理解するためには、商品の流通過程をつかむ必要があります。

メーカーから卸売業者へ、そして卸売業者から小売業者、最終的に小売業者から消費者へと流通していきます。

再販売価格の典型はメーカーが価格を指示すること

再販売価格の拘束は基本的にメーカーが価格を指示・拘束する行為です。ではどの価格を指示するのでしょうか。

実は上図からわかります。価格を付ける場面は何も小売業者→消費者の過程だけではありません。卸売業者→小売業者の過程も価格を付けているのです。つまり、拘束する価格は、「卸売業者→小売業者」と「小売業者→消費者」という2つの場面があるというわけです!

メーカー
メーカー
卸売業者
卸売業者
小売業者
小売業者
消費者
消費者
独占禁止2条9項4号イ
独占禁止2条9項4号イ
独占禁止2条9項4号ロ
独占禁止2条9項4号ロ
卸売業者の販売価格指示
卸売業者の販売価格指示
卸売業者を使って
小売業者に指示価格で販売させるようにする
卸売業者を使って 小売業者に指示価格で販売させるようにする
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ここでのポイントはあくまでメーカーは卸売業者との間しか関係性がないという点です。

メーカーは卸売業者に小売業者への販売価格を拘束することはできます。しかし、小売業者に対して消費者の価格を直接拘束することはできません。メーカーと小売業者との間には基本的に関係性がないからです。

しかし、メーカーから卸売業者に対して「お前、小売業者に対して消費者へ販売する価格を〇〇円にするように言っておけ!」と間接的に拘束することは考えられます。

条文は独占禁止法2条9項4号イとロ

再販売価格の拘束の条文は独占禁止法2条9項4号イと独占禁止法2条9項4号ロです。

卸売業者→小売業者の価格を拘束する場面は独占禁止法2条9項4号イ、卸売業者→小売業者の価格を拘束する場面は独占禁止法2条9項4号ロを用います。

どちらの価格を拘束しているかを見れば適用条文がわかるというわけですね。

では実際に独占禁止法2条9項4号をみてみましょう。

二条
⑨ この法律において「不公正な取引方法」とは、次の各号のいずれかに該当する行為をいう。
四 自己の供給する商品を購入する相手方に、正当な理由がないのに、次のいずれかに掲げる拘束の条件を付けて、当該商品を供給すること
イ 相手方に対しその販売する当該商品の販売価格を定めてこれを維持させることその他相手方の当該商品の販売価格の自由な決定を拘束すること。
ロ 相手方の販売する当該商品を購入する事業者の当該商品の販売価格を定めて相手方をして当該事業者にこれを維持させることその他相手方をして当該事業者の当該商品の販売価格の自由な決定を拘束させること。

しっかり下の図を用いて適用条文を確認しましょう!

メーカー
メーカー
卸売業者
卸売業者
小売業者
小売業者
消費者
消費者
独占禁止2条9項4号イ
独占禁止2条9項4号イ
独占禁止2条9項4号ロ
独占禁止2条9項4号ロ
卸売業者の販売価格指示
卸売業者の販売価格指示
卸売業者を使って
小売業者に指示価格で販売させるようにする
卸売業者を使って 小売業者に指示価格で販売させるようにする
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何度も言う通り、ポイントはメーカーは卸売業者としか関係性を持っていないという点です。卸売業者に対して直接的に指示する場合には独占禁止法2条9項4号イ、間接的に指示する場合には独占禁止法2条9項4号ロを用いるという言い方もできますね。

要件①:「拘束」

拘束は定義があるので覚えていきましょう。

「拘束」は、何らかの人為的手段によって、取引相手方の事業活動の制限について実効性が確保されているかどうかによって判断される。

つまり、当事者間の合意だけではなく、相手方が従わない場合に出荷停止やリベート削減等の経済上の不利益がある場合にも拘束に当たります。一方的に従わざるを得ない状況を作り出しているものでも「拘束」に該当するというわけです。

また、この不利益というのは脅しでも足ります。すなわち、価格に従わない場合には不利益を課すぞ!という通知だけでも「拘束」は認定されるというわけです。

簡単にいえば、

卸売業者がメーカーにへこへこしないといけない状況であれば、それは「拘束」というわけです。

要件②:「正当な理由がないのに」(公正競争阻害性)

「正当な理由がないのに」という文言は公正競争阻害性を表していました。これは不公正な取引方法に共通する考えです。

>>>不公正な取引方法における「正当な理由がないのに」「不当に」という言葉の意味【経済法その5】

再販売価格の拘束は、競争回避による自由競争減殺が公正競争阻害性だと言われています。価格を拘束することで「価格を引き下げる」という競争をしなくてすむからです。

これは排除というより回避させるものでしょう。

加えて、再販売価格拘束の独自性として「ブランド間競争」についての問題が生じることが多いということがあげられます。

すなわち、価格を拘束することでブランド内価格競争を制限したり促進することがあるということです。ブランドを守りたいがために再販売価格の拘束を行うことが多いということですね。

この点を踏まえてガイドラインでは

①再販行為によって実際に競争促進効果が生じてブランド間競争が促進され、それによって対象商品の需要が増大し、消費者の利益の増進が図られ、

かつ、

②当該競争促進効果が、再販行為以外のより競争阻害的でない他の方法によっては生じ得ないものである場合

には、必要な範囲および期間に限って再販売価格の拘束が認められると述べています。

「ブランドを守るために再販売価格の拘束をやるんです!」

「なるほど、ならその再販売価格の拘束によって、

競争が促進される(需要が増大する)こと+他の手段ではないほどの競争促進効果であること

を示せ!そしたら見逃してやろう!」

ということですね。

なお、ブランド以外の正当化事由、中小小売業者を守る的なものは言い訳としては通用しないとされています(ハマナカ毛糸事件参照)。

まとめ(論証)

再販売価格の拘束について覚えるべきは「拘束」の定義くらいです。公正競争阻害性についてはブランドさえ意識しておけば大丈夫ですし、覚えるというよりは理解することに近いです。

「拘束」は、何らかの人為的手段によって、取引相手方の事業活動の制限について実効性が確保されているかどうかによって判断される。

人為的手段であるという点や、経済上の不利益をちらつかせていれば認められるという点も合わせて覚えておくと事案問題にも対応できますね!

読んでくださってありがとうございました。ではまた~。

参考文献

経済法を本格的に学習する人の中で入門的に使ってほしい参考書を上げてみます。というか論証の暗記として使えるものを用意してみました。

とりあえず経済法のスタートは「要件の暗記」です。そのため、要件自体のガイドラインや判例通説をもとに逐条的に解説してある『条文から学ぶ独占禁止法(第2版)』をおすすめします。

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